育毛系アフィリエイトの終焉

アフィリエイトを行っている人であれば他のジャンルに比べ育毛分野がいかに高単価であるか見聞きしたこともあるのではないでしょうか。

育毛剤を1本売れば数千円の報酬は当たり前。ある程度の実績を積み特別単価を受けることができれば1~2万円もざらという極めておいしいジャンル。それだけに多くのアフィリエイターが参加する激戦区でもあります。

そのためコンスタントに商品を売るにはそれなりの実力が必要になるのは確かですが、激戦を勝ち抜きアクセスを集めるだけのサイトを作ることができれば大きな利益を生み出せる夢のある分野でもありました。

しかし…状況が一変したのは2018年8月のあの出来事…そう、医療・健康分野をターゲットにしたグーグルによるアルゴリズム変更。そこから育毛系アフィリエイトは壊滅的なダメージを受けることに。

現在どれほど悲惨な状況なのか、私の実例や大手サイトの現状をもとに紹介していきましょう。もはや夢も希望もないよ。

グーグルの徹底した医療・健康系サイト排除

アフィリエイトを行っている、もしくは興味がある人であれば2018年8月に行われた医療や美容、健康などを扱うサイトに対しE-A-T(専門性・権威性・信頼性)を厳しく求めるアルゴリズムのアップデートはご存知ですよね。

このアップデートにより多くのサイトが圏外に飛ばされたりご臨終なさったりしたのは有名な話。本来権威性・信頼性が高いはずの医師が書いているブログですら飛ばされることが頻発するおもしろ現象も。

これまで美容や健康、育毛ジャンルはいわゆる「お悩みジャンル」として成功すれば儲かる鉄板ジャンルでもありました。悩みを抱える人はそれを解決しようとお金を使う傾向にあるため、うまくアクセスを稼げれば非常に儲かるテーマだったのです。

しかしグーグルはこれら健康・美容系やお金に関するテーマに関し「人生を左右するためより信頼性が高いサイトを上位に表示する」という姿勢を打ち出し、今日まで複数のコアアルゴリズムのアップデートにおいて強化をしてきました。

お陰でこれまでこの分野で稼いできたアフィリエイターはボロボロですよ。

私の育毛サイトのアクセス推移

ではお待ちかね、私が運営する育毛サイトのアクセスの減りっぷりを公開しましょう。私が運営する育毛サイトは2つ。育毛剤メインのサイトと発毛剤に関するものです。

まずは育毛関連サイトから。

アクセスが激減する育毛サイト

どうでしょう?

2018年8月までは比較的順調にアクセスを増やしていた当サイトですが、8月を境にジワリとアクセスが減少をはじめ、10月中旬~11月くらいから一気にドカンと減っているのが分かります。

このサイトの場合、8月のアップデートで若干減った後に9月頃からやや持ち直し、ちょっとホッとしたところに10月の追加アップデートで多くのページがサヨナラした感じ。

しかしこのサイトはそれほど儲けを出していたわけではないため、まだいいのです。問題はもう一つのサイトです。

発毛剤に関するサイトのアクセス減少

こっちはもう分かりやすいくらいの右肩下がりです。

2018年8月くらいからアクセス数が乱高下をしはじめ、9月くらいから安定した下降トレンドに。ここからは盛り返す雰囲気はほとんどなくほぼ一貫して減少し続けています。

前述のサイトと違いこちらはそれなりに収益があったため大打撃です。ぶっちゃけるとこの2つの育毛関連サイトからの収益はピーク時の5分の1くらい。アクセス数も5分1になっていますから見事に比例しています。

この間、情報量が少ないページを追記したり新たなページを頑張って追加したりしましたが焼け石に水でした。「E-A-Tが確認できないサイトは何をしても無駄」というのがグーグルの回答なんだなと痛感。

以前書いたように長文+追記の神通力ももはや地に落ち、どうやれば上位表示できるのか見通せない状況。

厳しい…

大手サイトヘアラボも減少の一途

大幅にアクセス数が減った私の育毛関連サイト。しかししょせんは個人が作ったサイトであり、そもそもが弱小。大手サイトであれば信用もあるし結果は違うだろう…と思ったあなた。そうでもないようですよ。

育毛剤などのジャンルに興味を持っている人であればヘアラボ(旧ハゲラボ)の存在はご存知なのではないでしょうか。そう、育毛関連サイトとして最大手と言っても過言ではない大手サイトです。もちろん企業が運営している。

多くのライターを抱え毎日大量の記事を投下しまくることで圧倒的なアクセス数を誇るヘアラボ。2017年頃には月間150万PVを獲得するなど、育毛分野を席巻していたものです。

しかし今となっては…

ヘアラボ(旧ハゲラボ)のアクセス数推移

ライバルサイト…というには私のサイトはゴミですが、一応同ジャンルの最大規模サイトとしてヘアラボのアクセス数推移はシミラーウェブにてチェックしていました。

ヘアラボに関しては2018年8月のアルゴリズムアップデート以前からアクセス数はやや減少する傾向にありましたが、それでも2018年8月までは月間100万PVを突破していたと記憶しています。

それ以降は減少の一途をたどり、2019年3月時点では約20万PVという状況に。一時月間150万PVあった大手育毛サイトですらこの状況なのです。

かつて夢が詰まっていた育毛ジャンルがいかに厳しいかを如実に物語っています。

育毛サイトをやるならそれなりの覚悟を

グーグルの方針によりもはや稼げるジャンルではなくなってきた育毛。しかし依然としてこのジャンルが高単価である点は変わりありません。

大量に記事を作成したり長文により文字数を突っ込んだりといった既存の方法では非常に厳しいものの、別のアプローチによってロングテールの上位表示は狙えるかもしれません。

ただ、1年前のように記事の書き方次第でビッグワードの上位に食い込む…というのは不可能に近いでしょう。

私自身、2018年8月以前は育毛剤や育毛サプリメントのビッグワード…つまり商品の名前だけで検索した場合においても1ページ目に登場するページが多かったものの、アップデート以降ビッグワードは片っ端から50位以下の飛ばされてしまいました。

現在はキーワードを2~4つ組み合わせたロングテールで細々とアクセスを稼いでいる状況ですが、アクセス数は前述の通り激減…これが現実です。

これから育毛サイトを運営しようと考えているのであれば、ロングテールをいかに拾っていけるか…そこが重要になってくるでしょう。

育毛分野は多ジャンルに比べアフィリエイト報酬が高いためいまだ猛者がしのぎを削る激戦区となっています。しかしそんな猛者すらアクセス数の激減に直面する状況。ある意味では”氷河期”ともいえるでしょう。

それでも育毛ジャンルに飛び込むというのであれば、グーグルによるアルゴリズムアップデートでどんどん厳しくなっていくことを覚悟しておく必要があります。

それでも勝算があるというのであれば冒険してみてもいいのではないでしょうか。ヘアラボすらボロクソの状況を見るに決しておすすめはしませんけどね。

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